「離婚相談 弁護士 東京」「財産分与 弁護士」「慰謝料請求」「離婚調停・離婚訴訟」などで情報を探している方へ。
離婚は、感情的な負担に加えて、財産分与・慰謝料・親権・養育費など多岐の論点が同時並行で進みます。
本ページでは、一般的な実務の流れと考え方、準備すべき資料、よくある落とし穴を整理します。最適な対応は個別事情によって異なります。具体的な進め方は、状況を伺ったうえで検討することをおすすめします。
離婚問題を弁護士に依頼するメリット
- 論点の可視化と有利な法律構成の構築:財産分与・慰謝料・親権・面会交流・養育費・年金分割など各事項についての論点整理ができ、有利な法律構成を構築することができます。
- 証拠の保全と整理:解決に必要な証拠の絞り込みをするとともに、的確な取得手順と保全方法を採用することができます。
- 交渉の担い手:相手との直接連絡をなくすことにより精神的負担が緩和され、感情的対立がやわらぎます。
- 適切な手続の選択:裁判外の交渉が適するか、調停申し立てが適するか、婚姻費用について審判を申し立てるか、保全処分を申し立てるかなど解決に必要な手続を適切に選択できます。
- 合意書の設計:離婚条件だけでなく、清算条項、履行確保の方法などを的確に設計し、紛争の蒸し返しを防ぐ合意書を作成できます。
財産分与を適正に進めたい方へ
財産分与は、婚姻中に夫婦が協力して形成・維持した財産を公平に清算する制度です。名義にかかわらず、婚姻期間中に蓄えられた預貯金・不動産・有価証券・退職金の一部・保険の解約返戻金など(夫婦共有財産)が分与の対象となります。
一方、結婚前からの貯蓄や、婚姻中に取得したものでも相続・贈与で得た財産(特有財産)は原則として対象外です。実務では、たとえば、「一方の親から贈与を受けた現金が財産分与の対象となるか」など、夫婦共有財産なのか特有財産なのかが議論になるケースがあります。
- 分与割合:分与割合は2分の1とされることが一般的です。一方が働いて収入を生み出し、他方が家事に専念していた場合でも、家事を担当している者の「内助の功」が認められ、2分の1となるのが原則です。もっとも、一方の特別な能力によって財産が形成されたと評価できる場合や、一方に浪費や不合理な投資など財産を減少させる行為があった場合には、2分の1が修正される場合もあります。
- 退職金・ストックオプション:将来受給分や付与条件付き資産は、対象となる範囲・評価方法が事案により異なります。たとえば、退職金については、退職時期が間近な場合には婚姻期間中に形成された退職金相当額が分与の対象になることが多いですが(退職金を受け取ることが確実のため)、間近ではない場合には一定の割合に減額されることがあります(退職金が受け取れるか不確実性があるため)。
- 不動産と住宅ローン:不動産の時価から住宅ローンを控除した価値分が分与の対象となります。ただし、当初頭金を支払って購入した場合、頭金の支払い額によって分与割合を修正する必要がある場合もあります。なお、オーバーローン(不動産の時価よりも住宅ローンの金額の方が高い)の場合には、売却して夫婦で残債を支払うか、売約せず維持したままで今後のローン支払いをだれが負担するかなど協議をする必要が生じます。
- 時効(期間制限):財産分与の請求は、離婚成立から2年で除斥期間にかかり、請求ができなくなります。一般的には、離婚協議の中で財産分与についても取り決めをします。何等かの理由で離婚時に財産分与の話ができなかった場合には、離婚後早急に分与の手続きをしておく必要があります。
別居を開始したり、離婚協議を始めたりした場合は、相手の財産が把握できず、また財産隠しの懸念もあります。そこで、別居や離婚協議を開始する前に、相手方の財産状況(通帳・証券取引報告書・生命保険など)に関する情報を確保しておく必要があります。
不貞行為の慰謝料請求をお考えの方へ
配偶者に不貞行為が認められる場合、配偶者や不貞の相手方に対し慰謝料を請求できることがあります。もっとも、夫婦関係が既に回復困難なほど破綻していた場合などは、請求が認められないこともあります。
- 証拠の例:ホテル出入りの写真・動画、メッセージ履歴、位置情報、宿泊・決済履歴、第三者の証言など。間接的な証拠でも、総合評価で不貞行為が立証されることがあります。調査会社の報告書を証拠とすることも検討します。
- 請求相手:配偶者、不貞相手の双方に慰謝料を請求することができますが、事情によっては限定することも検討します。なお、不貞行為による慰謝料は、不貞配偶者と不貞相手が共同不法行為者と評価され「不真正連帯債務」(連帯支払い義務)になるので、被害を受けた配偶者はどちらに対しても慰謝料全額を請求できます(ただし、二重取りはできません。)。
- 進め方:内容証明での請求→交渉→調停・訴訟。離婚と併せて解決を図るか、独立して進めるかを検討します。なお、不貞の相手方にも配偶者がいる場合、不貞行為の事実をその配偶者に伝えることがプライバシー侵害に該当する場合があるので、注意が必要です。
証拠収集では、プライバシーや通信の秘密を侵害する方法、違法なおそれのある手段は避ける必要があるので、専門家のアドバイスを受けた方がよいです。取得経緯に問題があると、かえって不利に働くことがあります。
親権で揉めている方へ
親権・監護については、子の利益が最優先課題です。主な判断要素には、これまでの監護実績、居住・通学環境、きょうだいの不分離、看護・教育への関与、面会交流への協力度などが挙げられます。
子が小さい場合には、母親に親権が認められるケースが多いですが、父親にも認められるケースももちろんあります。子が10歳を超える場合には子の意向も尊重され、15歳以上の場合には法律上子の意向を聴取することになるので、より一層子の意向が尊重されます。
なお、2026年4月から共同親権制度が施行され、共同親権を選択することもできるようになりました。今後はどちらが親権を取得するか、ということだけでなく、単独親権・共同親権のどちらが適切かという点も議論されることになります。
単独親権を取得したい場合に証明すべき事項の例
- 協同の困難性:夫婦関係の悪化が著しく、離婚後も大きな不信感が残るため、当事者間の意思疎通に問題が生じる可能性があり、協同作業が不可能・著しく困難いであること。
- 相手方の監護不適格:相手方のDV・虐待・モラハラ、相手方の子への配慮や関心の不足、生活や情緒の不安定など、監護する能力が著しく低いこと。
- 自己の監護能力:これまで主要監護者として養育の実績があり、離婚後も適切に養育できる体制(親族のサポートなども含め)が築かれていること。
共同親権にしたい場合に証明すべき事項の例
- 協同の容易性:当事者間に子の養育について一定の信頼関係が構築されている、当事者間の意思疎通に問題がないなど、子の養育に関して適切に協同できること。
- 双方の監護能力・環境:当事者双方の生活基盤が安定し、就労と養育のバランスが取れ、子の養育に適切な環境が整備されていること。
- 役割分担:同居親中心の生活を維持しつつも、非同居親との役割分担が適切に配分でき、それぞれが役割に応じた作業を担えること。
離婚調停・離婚訴訟の進め方
離婚協議がまとまらない場合、原則として家庭裁判所の調停を経ます(調停前置)。調停では、調停委員を介して事実関係と争点を整理し、合意形成を試みます。
調停委員は、双方の主張を丁寧に聴取し、妥協点を探る努力を行いますので、対立が激しい事案であっても、調停で解決する場合も多くあります。やむを得ず、合意に至らず調停が不成立となった場合は訴訟へ移行します。
訴訟に移行する場合に準備する事項の例は以下のとおりです。
- 離婚原因の整理:不貞行為、悪意の遺棄、3年以上の生死不明、回復見込みのない強度の精神病、その他婚姻を継続し難い重大な事由など(民法の定めに沿って判断)。「性格の不一致」の場合には、「その他婚姻を継続し難い重大な事由」に該当するかどうかが問題になるが、裁判所としては性格の不一致が婚姻関係に重大な影響を与えたかを判断するのは難しいため、別居期間の長さを重視する傾向があります。
- 証拠の整理:離婚原因についての証拠(不貞行為や暴力の場合は、それを証明する調査報告書や診断書など)、財産分与の関連証拠(双方の資産状況や収入に関する資料、親権指定のための証拠(従前の監護状況、離婚後の生活環境の資料、親権者についての子の意向についての書面など)を整理して準備します。
- 和解の活用の検討:訴訟の中でも和解により、離婚・財産・親子関係の一体的解決を図ることがあるので、訴訟提起前に和解する場合の条件を検討しておくと、スムーズに解決できる可能性が高まります。
訴訟に移行したとしても判決となる前に、裁判所が間に入って、和解による解決が試みられることが多いです。特に、訴訟の終盤(主張も証拠も十分に提出された段階)においては、裁判所から判決の見通しも含めた形での和解案が提出されることもありますので、判決に至らず和解によって解決する例も多くあります。
弁護士費用の考え方
財産分与についての争いがほとんどない離婚の場合、弁護士の着手金の相場は、以下のとおりです(ただし、依頼する事務所や案件の内容によって幅があります。)。
- 協議離婚:20万円~30万円
- 調停や訴訟に移行した場合:各10万円程度の加算
なお、財産分与についての争いがある場合には、以上の着手金に対象となる財産分与の金額に応じた追加分がかかることが多いです。また、親権や養育費について争いがある場合には、着手金が追加になる場合もあります。
離婚が成立した場合には報酬金が発生しますが、報酬金の相場は、以下のとおりです(ただし、依頼する事務所や案件の内容によって幅があります。)。
離婚成立時に40~60万円
なお、財産分与についての争いがあった場合には、取得額の5~15%程度の追加報酬金が発生することが多いです。その他、親権や養育費などについての争いがあった場合には、成功の程度に応じて報酬金が追加になる場合もあります。
まずはご相談ください。
安心への第一歩を、弁護士が丁寧にサポートします。
法律の問題は、一人で抱え込むほど解決が難しくなることがあります。
当事務所は、依頼者様のお話を丁寧に伺い、状況に応じた最適な解決策をご提案いたします。
初回のご相談はお気軽に。秘密厳守・安心のサポート体制でお待ちしております。
よくある質問
家庭裁判所への調停の申立を検討します。同居している場合でも調停を申し立てることは可能です。調停は話し合いの手続きであり、出席が強制されるわけではありませんが、家庭裁判所から呼び出しがかかりますので、これを無視して出頭しない例はあまりないことから、話し合いが実施される可能性が高くなります。
別居後は相手方の収入や資産に関する資料を取得することが難しくなるため、それらの資料についての情報を取得しておく必要があります。また、相手方からの暴力やストーカー行為が予想される場合には、引っ越し先についての情報が洩れないよう注意にする必要があり、身の安全をより高めるために、弁護士への依頼を積極的に検討すべきです。また、子を連れて別居する場合には、そのタイミングについて十分な検討をする必要があります。
すでに受け取った退職金は在職中に形成された部分について分与の対象になります。また、受け取り前の退職金についても、退職時期が間近で受け取る可能性が高い場合には、その確実性に応じて一定の割合で分与の対象になります。
財産分与を受ける側に贈与税がかされることは原則としてありません。ただし、分与額が明らかに過大と判断される場合には贈与税の対象になることもあります。
一方、不動産や株式を分与する場合、譲渡所得税には注意が必要です。不動産や株式が購入時よりも値上がりした場合、分与をしたことによって譲渡所得税が課されることがあります。不動産や株式を売却したわけではないものの、税務上はこれらを売却してその代金を分与したのと同じと理解されてしまうからです。
別居後は相手方の財産状況を把握することが難しくなるため、可能な限り同居時に情報収集しておくべきです。それでもなお、相手が財産を隠している場合には、弁護士への依頼をお勧めします。弁護士は、調停や訴訟を通じて相手方に任意の開示を請求するだけでなく、裁判所からの調査嘱託や弁護士会照会などの手段によって相手方の財産関係を調査できる場合があります。また、すでに開示されている情報から不自然な動きを察知して、相手の財産発見につながることもあります。
まとめ
離婚問題は、離婚原因・親権・養育費・財産分与・慰謝料請求など多くの法的論点が絡み合います。また、離婚協議中あるいは離婚後の生活設計についても慎重に検討する必要があります。
さらに、当事者同士の交渉は精神的なストレスがかかる作業であり、感情的な対立のために紛争が長期化することも多くあります。
そこで、できるだけ早い時期に弁護士に相談し、見通しをさぐるとともに、早期解決のための戦略を練る必要があります。離婚問題を多数手がけている当事務所にぜひご相談ください。